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シェアハウス文化が成熟した今だからこそ、「シェアプレイス三鷹」は“シェア”の拡張に挑む

2019年7月、JR中央線「三鷹駅」と「武蔵境駅」の間にある東日本旅客鉄道株式会社の旧社宅と旧独身寮をリノベーションして「リエットガーデン三鷹」が誕生する。約7,200㎡の広大な敷地にファミリー向け賃貸住宅とシェア型賃貸住宅「シェアプレイス三鷹」がそれぞれ建ち、「シェア畑」なども整備されるという。そのうちのひとつ、「シェアプレイス三鷹」で最初の入居者を募集中だ。運営を担当するリビタは、これまでさまざまな形でシェア型のライフスタイルを提案してきたわけだが、この「シェアプレイス三鷹」ではどのような生活が実現できるのだろうか。リビタのシェアプレイス三鷹企画担当:鈴木佑平さん(写真・左)、運営担当:太田聖さん(同・中央左)、シェアプレイス調布多摩川運営担当:加藤陽介さん(同・右)、そしてかつて「シェアプレイス調布多摩川」の住人だった馬場澄礼さん(同・中央右)にお集まりいただいた。

“企画”づくりではなく“仕組み”づくりがシェアプレイスの新テーマ

——BAUSでは以前にもシェアプレイスの取材を行なっていますが、あらためてリビタのシェアプレイスが他のシェアハウスと異なる点は何なのでしょうか?

鈴木さん:僕はリビタに入社して、8ヶ月ほどシェアプレイス駒沢に住みながら、他のシェア物件の運営も担当していました。入居者と運営担当、どちらの立場も体験したことでわかったのですが、シェアプレイスって入居者と運営担当の距離が一般的な賃貸住宅に比べて近い。例えば、入居者の普段の会話に「運営の加藤さんにこれ言わなきゃ」とか「加藤さんと、この間こういう話をした」ってリビタの社員の名前が出てくるんですよ。不動産会社の社員の話なんて普通は出てこないじゃないですか。

加藤さん:そういう意味では、入居者と協力して場をつくっていくことを常に心がけていますね。それが健全なコミュニティの在り方かなと思っています。居住者が望まないものを僕たちが提供していくのは違うのかなって。例えば、最近はシェアプレイスで出会って結婚された方々から「子どもがいてもシェアできる場所がほしい」とか、「子育て世代でも参加できるイベントを開催してほしい」とか、そういった話を聞くこともありました。そうした声から「じゃあ次は子育てシェア」なるものが需要あるんじゃないかな、と。

――シェアハウス文化が日本に浸透したことで、市場も拡大し、これまでとは異なるフェーズに移行したのではないかと感じています。特にシェアプレイスには、実現したいことがある人が集まっている印象があります。

加藤さん:そうですね。「何か素敵な出会いがあればいいな」という期待感を持って入居された方にも、だんだんと「こういうことがしたい」という想いが芽生えていく印象があります。そういう声を形にするのが、次の僕らの役目なのかなと。そのためには“企画”ではなく“仕組み”をつくっていくことが必要じゃないかと思っています。運営サイドだけでイベントを開催していくよりも、入居者が積極的にイベントを開催していくような体制にしていきたいんです。これまでは短期的にエディターという役割を持つ人をこちらからお迎えしていたのですが、それをもっと入居者の中から生まれるようにしていきたいなと。

 

——“仕組み”をつくっていくうえで具体的に考えていることはありますか?

加藤さん:シェアプレイス調布多摩川で地域の人たちと一緒に、「いっぴんいち」というみんなの逸品をひと品だけ売る1日限りのマルシェイベントを開催したことがあるのですが、そういうものを入居者が中心となって取り組めるようにしたいなと。

鈴木さん:他のシェアプレイスでも大小さまざまなイベントを企画していますが、入居者の企画や自主的な活動をもっと応援していきたいと思っています。そこに入居者さんの本当の気持ちやニーズがある気がするので。それをこちらでサポートできるように試行錯誤を重ねています。

シェアプレイスで暮らすことで、変わった価値観と人生

——馬場さんは過去に3ヵ月限定で入居する企画に応募して、シェアプレイス調布多摩川に住んでいましたよね。そこでの経験を経て、生活や価値観に変化はありましたか?

馬場さん:私にとってはターニングポイントだったなと思います。そのときはシェアプレイス調布多摩川のコミュニティを活性化させるエディターという役割で入居して、イベントの開催を主導したり、広報活動としてSNSに活動報告を書いたりしたんですけど、シェア暮らしは施設をただシェアするだけではなく、価値観や生き方も共有できるんだなって。フリーランスのエンジニアから英語の先生まで本当にいろんな人たちが集まっていて、普通に働いていたら知らなかった世界ばかりでした。それでコミュニティの面白さに興味が湧いて、現在はライターとして活動する傍ら、リビタが神田で運営している「the C」というシェアハウス、シェアオフィス、レンタルスペースの3つが一緒になったシェア型複合施設で週1回のペースで働いています。あと、加藤さんに声をかけてもらい、シェアプレイスの入居者グループの旅行に同行してイベントレポートを書くこともありました。活動の幅がすごく広がりましたね。

 

——シェアプレイスに入らなかったら、そういったコミュニティに参加しようとは思わなかったですか?

馬場さん:興味はあっても参加する勇気はなかったと思います。大勢で何かをすることが苦手だと思っていたので。

——そうやって自分の新たな一面に出会えるのはすごく素敵ですね。

加藤さん:私たちが描いている理想は、シェアプレイスに住むことで「自分、成長したな」「世界が広がったな」と思ってもらうことなんです。いろんな価値観の人と出会い、卒業時に自身の価値観の広がりに気づいてもらうことができれば運営側としても嬉しいです。馬場さんは、その理想形にすごく近いと思います。

太田さん:シェアプレイスに住むことで2つ変化が起きると思っています。ひとつは、住まなかった人生では出会えなかった人と出会うことで自分の可能性がどんどん広がっていく。もうひとつは、他者との共存の中で自分の輪郭がはっきりしていく。僕自身、リビタでリノベーションや街づくりなどをキーワードにさまざまな事業に取り組んでいましたが、途中でそのテーマを掘り下げていくことができなかった時期があって。そんなときに僕も「the C」でシェア暮らしをしていました。さまざまな職種の人と一緒に暮らしながら、自分の考えを話して言語化したり、多様な価値観に触れられたことで、いつの間にか当たり前になっていたことが実は特別なことだと気づいたりできて、自分の立ち位置がはっきりしたんですね。人としてすごく成長できる場所だなと思うんです。

“A or B”ではなく、“A and B”を実現するための場所
シェアプレイス三鷹の魅力とは?

――新しくできる「シェアプレイス三鷹」では、どのような生活体験ができるのでしょうか?

鈴木さん:シェアプレイス三鷹は、ファミリー向け賃貸住宅、シェア畑を含む広大な敷地「リエットガーデン三鷹」内に誕生します。既存のシェアプレイスと同様に、建物内には広々としたダイニングやキッチンを設けていて、大人数で食事をしたり、ときにはプレゼンテーションやワークショップの場としても活用できます。また、本をシェアできるライブラリースペースや、映画を思う存分楽しめるシアタールームもあるので、プライベートな時間もすごく充実すると思います。

そして、「シェアプレイス三鷹」ならではと言えるのが広い外部空間。マルシェイベントや収穫祭、食フェスを開催できるほか、森の広場では創作活動をしたり、デッキを屋外ステージのように使ったりもできますね。その中で小さなお子さんのいる家族や地域の方々と自然と触れ合う機会があり、さまざまなつながりが生まれていくのではないでしょうか。

加藤さん:やろうと思えばいろんなことができるんじゃないですかね。入居者が中心になったイベントを仕掛けていきたいので、どんな人が住むのかによって、いろいろ変わってくると思います。

――どういった方に入居してほしいですか?

鈴木さん:すでにやりたいことがあって発信していきたい人はもちろん、これから動き出そうとしている人、そういうことに興味があるけれどまだ一歩が踏み出せていない人など、さまざまな人に入居してもらえたらいいですね。112名の豊かな個性が共創して新たな物語が生まれればと考えています。みんながステップアップできる場所にしていきたいです。

加藤さん:面白い人が集まれば集まるほど、シェアプレイス三鷹の可能性が広がるのは間違いないので、企画中の「まちびらきフェス」だけでなく、僕たちはコミュニティを活性化させるための仕組みを初期段階からつくっていこうと考えています。

太田さん:三鷹は新宿まで16分と都心にすごく近い場所なんですが、自然も多い。中央線で高尾やひいては甲信方面までも気軽に足を延ばすこともできる。「シェアプレイス三鷹」はアクティブさを持ちつつ、都心とは一定の距離感を置いている。だからシェアプレイス三鷹に住みたい人って、ビジネスを大事にしつつも、自分と向き合ったり、遊んだりする時間も充実させたい人なのかなと。

鈴木さん:運営サイドでも今までの知見を活かして新たな仕組みをつくろうと考えています。自分の活動を広めたい、新しいことにチャレンジしたいという人には特に面白い場所になると思います。多様な個性が集まる場所にしたいですね。

 



【Information】

<シェアプレイス三鷹 –
公式ウェブサイト
http://www.share-place.com/project/mitaka/

<オープニングイベント開催告知>
リエットガーデン三鷹「まちびらきフェス」

「シェアプレイス三鷹」オープンに合わせて、7月6日に誰でも入場可能なイベントが開催されます。当日は、マルシェやキッチンカーによるフード出店、アコースティックライブ、料理教室などのワークショップなどが実施されるそう。本記事にご登場いただいた鈴木さん、太田さん、加藤さんも会場にいらっしゃるとのことですので、気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか?

>>まちびらきフェスfacebook ページ
https://www.facebook.com/events/461312354431702/


開催日時:2019年7月6日(土)11:00~16:00
開催場所:リエットガーデン三鷹、シェアプレイス三鷹
コンテンツ:マルシェ・ワークショップ他企画中

PROFILE

株式会社リビタ

「くらし、生活をリノベーションする」をコンセプトに、既存建物の改修・再生を手がける会社として設立。「次の不動産の常識をつくり続ける」を経営ビジョンに掲げ、一棟、一戸単位のマンションや戸建てのリノベーション分譲事業やリノベーションコンサルティング事業、シェア型賃貸住宅や商業施設、公共施設の企画・運営、PM・サブリース事業、ホテル事業を手がけています。 現在、一棟まるごとリノベーション分譲事業の企画・供給実績は48棟1,500戸、また運営するシェア型賃貸住宅「シェアプレイス」シリーズは、都内近郊に19棟1,229室(2018年9月末時点)。リノベーション分譲事業では、100平米超の面積を有し、立地と資産価値にこだわったマンションを紹介する「R100 TOKYO」や、戸建てリノベーション「HOWS Renovation」も展開。その他、印刷工場をオフィス商業複合施設にコンバージョンした港区海岸「TABLOID」や東京内神田のシェア型複合施設「the C」、大人の部活がうまれる街のシェアスペース「BUKATSUDO」など、暮らしの概念を『働く』『遊ぶ』『学ぶ』などにも領域を広げたプロジェクトの企画・プロデュース・運営も多く手がけています。2016年3月にはホテル事業を開始、全国で「THE SHARE HOTELS」を展開。第一号店「HATCHi 金沢」に続き、2017年に「LYURO 東京清澄」、「HakoBA 函館」「KUMU 金沢」、2018年に「RAKURO京都」を、2019年に「TSUGU 京都三条」を開業。

CREDIT
Interviewee:Yuhei Suzuki(ReBITA), Sei Oota(ReBITA), Yosuke Kato(ReBITA), Sumire Baba
Editor / Writer / Interviewer:Kodai Murakami
Photographer:Keta Tamamura
Producer / Account Executive:Yuki Yoshida (BAUS)
Director:Kazuya Izumi(BAUS)

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