2016年秋から新体制となった『ROSE BUD』の初出店の設計のご依頼。まず最初に取り掛かったのは、様々な様式が混じり合って無国籍な印象のあった既存店の雰囲気を残しつつ、いかに今までと全く異なる新しいデザインに転換するか?というテーマでした。
ブランドとヒアリングを重ねる中で、既存店に自分たちが勝手に抱いていたファサードの奇抜さや斬新さは、ブランドが「都会的な雰囲気の中に土着的な要素を融合すること」に意識的である点に要因があることに気づきました。その為には自分たちにも手仕事や工芸といったクラフト感、土臭さや人の温もりの感じられる素材や色、地域や民族によって異なる土着的な空間要素への理解が必要不可欠で、その要素の融合が「ブランドの商品をよりよく見せること」にも繋がるとブランド側が認識していることも、打ち合わせを進めていく中でとても新鮮に感じた部分でした。
そして、空間として有りがちな「今流行っているデザイン」からは大きく目を背け、逆にお客様が感じる買い物の楽しさやワクワク感には純粋に向き合いながら、今までに見たことのない空間を実現したいという想いもブランド側には強くありました。そんな打ち合わせの中で空間のコンセプトが必然的に「宝探しのような楽しさ」や「カルチャーの(文化的な)セレクトショップ」と言った言葉に集約されていきます。
デザインはその方向性が定まったことで、加速度的に形成されていきました。最終的に入り口から奥へ、奥へと自然と引き込まれていく不思議な引力を持ったお店に出来上がったと自負しています。ブランドの空間への想いの強さが店舗にいい影響を与えてくれた好例になったと感じています。
CREDIT
- Location :
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YOKOHAMA KANAGAWA / LUMINE YOKOHAMA
- Production :
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KYOYA Inc.
- Art Direction :
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MAKOTO KOBAYASHI(MAO・MOOK)
- Lightning Design :
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HIROSHI ENAMI(L・GLOW)
- Photograph :
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KOZO TAKAYAMA
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