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Rethink Creator AWARD 2018 表彰式&審査員トークショーレポート

Rethink Creator AWARD 2018

2018年12月11日(火)、ラフォーレミュージアム原宿にて、「Rethink Creator AWARD」の授賞式が開催された。同アワードは、株式会社クリエイターズマッチ(以下、クリエイターズマッチ)と、日本たばこ産業株式会社のJT Rethink PROJECTが2018年8月から共同で開始した「Rethink Creator PROJECT」の作品応募コンテスト。受賞クリエイター含めて200名ほどの関係者が詰め掛けた授賞式の様子と、授賞式後に行われた審査員による総評の内容をレポートする。

“日本各地に住むクリエイターにとって、働きやすい環境を作る” という株式会社クリエイターズマッチ(以下、クリエイターズマッチ)の活動に、たばこやたばこを取り巻く環境そのものを “ Rethink = 視点を変えて考える” 活動を行うJT Rethink PROJECTが共感し、2018年8月より始まった「Rethink Creator PROJECT」。「Rethink Creator AWARD」は、同プロジェクトで得た学びを形にする作品応募コンテスト「Rethink Creative Contest」の受賞者を発表する表彰式だ。

受賞者として多種多彩なクリエイターが参加。豪華な審査員も顔を揃えた

アワードにはRethink Creator賞とJT Rethink賞の2種類があり、初めに“地域の魅力を見つめ直す”ことをテーマに募集された Rethink Creator賞の授賞式が行われた。

特別審査員として、お笑い芸人/絵本作家の西野亮廣さん、面白法人カヤックの柳澤大輔さん、離島経済新聞の鯨本あつこさん、フリーランス協会の平田麻莉さんを迎え、入賞12点/審査員賞それぞれ1点ずつ4点/優秀賞1点を発表。選定理由が一言ずつ述べられ、作品1つひとつが大きくスクリーンに映し出されるたびに、会場からは拍手が巻き起こった。

次に“タバコを吸う人と吸わない人の心地よい共生を目指す” ことテーマにしたJT Rethink賞の授賞式が行われた。JT Rethink賞は、キャッチコピー部門とポスター部門に分かれていて、キャッチコピー部門では優秀賞2点(同票のため)/入賞9点を、ポスター部門では優秀賞1点/入賞11点をそれぞれ発表。JT Rethink PROJECTが解決したい問題を提起する作品や、たばこのポジティブな未来を想起させる作品が評価された。

最後に、クリエイターズマッチ代表である呉京樹さんとJT Rethink PROJECTの大平祟依さんが登壇。両氏による選定理由の解説とともに、Rethink Creator賞、そしてJT Rethink賞キャッチコピー部門とポスター部門のグランプリがそれぞれ表彰された。

 

ネガティブな印象や気持ちを、ポジティブに捉える

賞の授与が終わった後は、特別審査員4名と呉さんで今回のアワードの総評トーク。まずは、JT Rethink賞キャッチコピー部門の受賞作から話が始まった。

 

山口 泰尚さん作品(グランプリ)

「モクモク」よりも良い音があるはずだ。

 

「やっぱりタバコということで、煙や臭いに関するイメージが多かったけれど、この作品は音に焦点を当てている。タバコのにおいが消えると近づきたくなるみたいなコピーが多かった中、非常に印象的だった」と、呉さん。一方、鯨本さんは「最後の“はずだ”というところに惹かれた。考える人に対して、正解を自分で考える余白を残してくれている」と分析。

呉さんの「ディスカッションが生まれる“お題”でもあるかもしれないですね」という言葉に他の審査員も頷き、柳澤さんの「もし良い音があれば、それがタバコの未来を示すことになるし、決まらないのであれば、一緒に考えようということなんでしょうね」という言葉で解説が締めくくられた。

グランプリ作品の後は、優秀賞2作品の解説へ。両作品とも、喫煙者と非喫煙者の時間の共有に焦点を当てたキャッチコピーで、他の応募作品も含めて、「本当は言いたい素直な気持ちを代弁してくれるようなコピーが多かった(鯨本さん)」と評された。

吸う人と吸わない人のコミュニケーションについて

続いて会場は、JT Rethink賞ポスター部門の話へ。

田口 紗織さん作品(優秀賞)

平田さん:優秀賞、“たばこしよう”ですね。これは本当に口コミが生まれそうというか、つい人に伝えたくなる、豆知識的な要素を持っているなと思いました。

柳澤さん:最初に入ってくるコピーは、次のコピーを読むためだけのコピーなんです。普通にポスターとして貼ってあっても、下の文章はほとんど読まれないから。読むと面白いことが書いてあるんですけれど、それを読む気になるコピーが上にないと駄目で。“たばこしよう”っていうのは何となく違和感があってよく分からないので、ちょっと読んでみよう、という気になりますね。いくつかのポスターの中で、確かに読むとネタが面白いのはあるんだけれど、普通に貼られていたらまず読まない。

鯨本さん:“たばこしよう”って、普通の日本語としても流行りそうな言葉で、まあ分からなくもない方言だからいいですよね。

平田さん:実際、会社でもタバコミニケーションと言って、タバコを吸う人だけのコミュニティがあると思うんですけれど、それってタバコ吸わない人が入れないコミュニティで。多分煙が出なくなると、そういう休憩にみんなが加われるようになって “たばこしよう“ができるとすごくいいなって。

西野さん:あとタバコ吸う時って、結構遠い目をしているのが良いじゃないですか。こうやって面と向かって喋っていると、会話が途切れた時に、すごく目立っちゃいますけれど、タバコを吸っているとお互い遠い目をしていいから、途切れても変な感じにならないし、スムーズかもしれないですね、会話が。

柳澤さん:焚き火を見る感じに近いかもしれませんね。

西野さん:そうそう!黙っている時間があっても、別に目立たないし。間が許されるっていうのはいいですよ。

柳澤さん:それはタバコの未来が明るい感じがしますね。コミュニケーションってことですもんね。

 

正にタバコを吸う人と吸わない人の心地よい共生というテーマに合致した作品であったことから、会場での議論は大盛り上がり。
その後、JT Rethink賞の最後である、グランプリ作品の総評へ。

岩橋 恵理子さん作品(グランプリ)

「好きだったタバコを変えた、と書かれているけれど“やめた”でもポスターとしては通じる。やめるまでしなくていい“変えた”というところが新しい」と鯨本さん。平田さんも「夫婦の距離の話がテーマの似たような作品はいくつかあったけれども、シニアの夫婦を選ぶことで、何歳になっても夫婦の距離は縮められる、という希望が持てる感じがすごくいい」と同調。

全体的に、吸う人というよりは、吸わない人から、吸っている身近な人に対して変えて欲しいというメッセージが多かった、と話し合っていた。

 

ストレートな表現が、共感を生む

次に、Rethink Creator賞の総評が始まった。まずは優秀賞作品から。

菅 真佑紀さん作品(優秀賞)

イラストは、自分自身で描いた自画像だという菅さん。作品の総評を務めた柳澤さんも「イラストから寒々しい感じがきっちり伝わってくる。僻地にいるのを分かった上で右上のコメントを読むと、Rethinkしたなと。嫌いなんだけれど好きっていうのが伝わってきましたね」とコメント。

呉さんも「20年住んだ北海道から東京に移住してきて、離れて分かることがある。地方にいらっしゃる方々は、自分たちの街の良さを意外に知らない。出てみないと分からないというのが、メッセージとして非常によく伝わってきました」と評した。

間に西野亮廣賞の解説を挟んだ後、ついにRethink Creator賞、グランプリ作品の総評へ。

中村 仁さん作品(優秀賞)

呉さん:まずクリエイティブのインパクトがすごく強い。しかも、熊本県ってトマト有名なんだ?と驚きました。知らなかったです。一回食べてみたいなと思わせられましたね。さらに “美味しすぎるけん、くまもと県”というコピーの語呂も良いですよね。作品として綺麗にまとまっていて、テクニックも素晴らしい。この裸足のお子さんの写真も、見ていてついニヤニヤしてしまう自分がいます。

鯨本さん:トマトの中でどんな顔をしているのかな?と想像しちゃいますね。

呉さん:実際はどんな感じだったんですか。

中村さん(受賞者):娘がトマト大好きで、もっと大きな、かぶって食べられるようなトマトがあれば良いなって言って。

柳澤さん:見た目のインパクトが一番ありましたよね。今の話を聞くと、それだけトマトを愛している人が言った言葉なんだと、深い感じがします。

各受賞作品に共通するポイントとして、伝えたいことをストレートに絞ることで見る人の心を動かすコピーと、それを引き立たせるシンプルなイラストや写真の組み合わせが、高評価に繋がったようだった。

 

最後に、今後に向けた呉さんからのコメントが。

「来年も引き続き、一人でも多くのクリエイターさんにこのプロジェクトを知って、参加してもらいたい。我々としても、日本中のクリエイターが幸せになるプロジェクトの1つにしたいと思っています。さらにパワーアップして、一年後、またここでみなさんとお会いできればと思っているので、ぜひご期待ください!」という宣言で、アワードは締めくくられた。

審査員の着眼点を聞いていると、表現のクオリティもある程度大事だが、それよりも応募者自身が持つ物の見方や視点が評価され、受賞に至ったように感じた今回のアワード。クリエイティブな思考とは何か、いま一度Rethinkする、大きなきっかけになった。

今後も全国を巻き込んで、ますます大きなムーブメントに発展しそうなRethink Creator AWARD。今回参加する機会に恵まれなかった方も、ぜひ来年から、参加してみてほしい。

PROFILE

Rethink Creator PROJECT

株式会社クリエイターズマッチと、日本たばこ産業株式会社のJT Rethink PROJECTが共同で運営する、視点を変えて考えーRethinkー 考えを形にしーCreativeー 伝えることができる人財ーRethink Creatorーを生み出していく新プロジェクト。日本中にRethink Creatorを生み出していくことで、”それぞれの「地域」「文化」「暮らし」にあった発想を、自分たちの力で生み出し発信していくこと。そしてそれが続いていくこと。”を目指している。

編集/文・井上 結貴 写真提供・Rethink Creator PROJECT

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