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「ほかに頼めるところがない」こう言われる期待に応えたい。【前編】

TASKO × Invisible Designs Lab.

ものづくりが得意な制作会社は数あれど、「技術的にチャレンジすれば、できるかもしれない」という予感を“道しるべ”とし、大半のプロジェクトを進めていく会社がどれほどあるだろうか。「TASKO」と「Invisible Designs Lab.」。両社ともにそれを実践する、オンリーワンなものづくりに定評のある会社である。「アイデアを思いつくのは僕ら人間です。だから一度できると判断したら、できます(笑)」。こんな風に話すのは「TASKO」設計製作事業部・工場長の木村匡孝さん(写真・左)。同社と共作することの多い「Invisible Designs Lab.」コンポーザー/サウンドアーティストの松尾謙二郎さん(同・右)も、「スタートした時点で完成が見えない仕事をする時はワクワクしますね」と話す。そしていま、両社の実績は“世界”でも注目の最中にある。インタビュー前編では、オンリーワンなクリエイティビティ、そのこだわりについて聞いた。

ーー会社の強みはどんなところにありますか? まずは会社紹介をお願いします。

木村さんTASKOは、舞台制作や機械製作、デザイン・マネジメントを専門とするメンバーが集まって設立したアートカンパニーです。僕が所属する設計制作事業部では、最新のデジタル技術を使ったプロダクトの開発をすることもあれば、機械仕掛けのウインドウディスプレイの什器を製作することもある。今夏は「ICCキッズ・プログラム」に参加し、(2015年に製作した)オルガンを弾くと音とともに香階に基づいた香りが奏でられるオルガンを使い、体験型のワークショップを開催したんです。つまり何が言いたいかというと、「面白そう!」と思ったアイデアを形にするために、技術的なチャレンジを含めて頑張る会社ですね。松尾さんの会社も同じような感じですよね?

 松尾さん:社名にラボと付けているんだけど、これは「自分たちにはやりたいことがある」っていう象徴かもしれない(笑)。Invisible Designs Lab.は、音楽に関することであれば「何でもやろう」と思っているクリエイティブチームで、アナログでもデジタルでも、音という視覚的に不安定な概念をデザインとして捉え直すので、そのデザインをどう表現していくかを突き詰めていくことに日夜、尽力しています。強みがあるとすれば、どんな球がきても打ち返すことができるよう、常にアイデアをストックし、備えていること。音楽って数学的なところがいっぱいあるので、プログラムを通してさまざまな形で表現できるよう、ハードウェアの制御や映像の制御など、テクノロジーの前線は常に注視していますね。

木村さん:たしかに松尾さんを含め、Invisible Designs Lab.の方々はみな、勉強熱心ですよね。あるプロジェクトでご一緒した時、松尾さん、ひと夏ずっとTASKOにいましたよね。お互い、得意な領域があるからこそ、大抵どんな依頼であっても、答えを導きだしながら最後まで作り上げていくっていう。ふたりともよく、知恵を絞っていますよね。

 

ーーそれぞれ、代表作にはどんな作品がありますか? 共作については本稿の【後編】で伺いますね。クライアントワークでもセルフワークでも構いませんのでお聞かせください。

松尾さん:この質問はTASKOさんも答えるのが難しそうですね。いろいろな領域でのお仕事があるから。うちの会社の場合はどうだろう。かなり前、2011年のプロジェクトになりますが、NTTドコモ さんとご一緒した携帯電話のプロモーション映像「森の木琴」ですかね。製作秘話はさまざまにありますが、ここでは長くなりますので割愛しますね。ご覧いただくと、どんな仕掛けを作ったのかお分かりいただけると思います。ムービーでは、緑深い森の中で、バッハのカンタータ第147番の木琴の音色が駆け巡ります。このプロジェクトでは楽器の開発とサウンドデザインを担当しています。

 

 

木村さん:このプロジェクトは松尾さんのところでないと、できないでしょうね。 

松尾さん:逆にいうと、いま、音楽的なところでどこまでやれるかっていうのを一緒に突き詰められる会社さんってTASKOさんしかいないと思いますよ。それはトヨタPHVdiving the piano」でご一緒した時に思いました。この話は【後編】で。

木村さんTASKOの代表作ですよね? 部署ごとにさまざまな領域の仕事を手がけているので、絞れない(笑)。設計制作事業部でいうと、いちばん多い依頼はテクニカルコンサルティングです。「こんなものを作りたい」というイメージだけ持っているクライアントに、その作り方を教えたり、実際に僕らが作ることも多い。設計に強い人、プログラムに強い人、プランニングが上手な人……メンバーはさまざまなバックグラウンドをもった人の集まりなので、プロジェクトごとにチームを作って、外部のクリエイターや、それこそInvisible Designs Lab.さんと連携したりしながら、さまざまなプロジェクトを進めている感じです。ホームページの「worksをチェックしてみてください!

松尾さん:それがいちばん分かりやすいかもね。

 

後編に続きます。

PROFILE

TASKO inc. 

舞台制作、機械製作、デザインマネジメントを専門とするメンバーにより、2012年4月に設立した21世紀型総合アートカンパニー。ユニークな提案力と確かな技術を擁する。アートユニット「明和電機」から独立したものづくり集団でもある。

PROFILE

Invisible Designs Lab. Ltd

「見えないものこそ大切だ」を信条とする、音と音楽に特化した製作会社。「音」という見えないメッセージと「アイデア」という見えないデザインを「見える」様にしていくことを目標に活動する作家集団でもある。国内外のクリエイティブアワードの受賞歴多数。

写真・下屋敷和文 編集/文・紺谷宏之

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