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「面白い」だけがLIGではない。LIGの知られざるクリエイティブ戦術

株式会社LIG

クリエイティブ職をしているなら一度はLIGブログの記事に行き当たったことがあるのではないだろうか。LIGブログといえば、月間のPV数も多く、キャッチーなコンテンツを提供しているイメージがある。しかし、受注で制作している案件は必ずしも「面白さ」を追い求めるものばかりではなく、求められるものは多岐にわたるという。クライアントからの依頼に対応するべく、LIGの制作部隊は、60-70人いるなか、特性に合わせてディレクターとデザイナーとエンジニアで完全チーム制を敷いているというのだ。今回お話を伺ったのは、そのなかでもWebのクリエイティブな「表現」に特化している部隊。いわば、LIGのなかでも「LIG」的でない、サイト制作を手がけておられるお三方、Webディレクターの北川パーヤンさん(写真・中央)、Webデザイナーの伊藤潤一さん(同・右)、フロントエンドエンジニアの岡澤伸也さん(同・左)にお話を伺った。

LIGブログのムードに引き寄せられた3人

ーーそもそもお三方の略歴を教えてもらえますか?

北川パーヤン(以下、北川)さん:新卒でCM制作会社に入社しました。でも社会をなめていたようなダメ社員だったので…、1年でやめて自分が大学時代から活動していた演劇制作に2年ほど携わっていました。その後、エンタメで儲けるということを知りたくDeNAに入社しIT業界のイロハを教わりました。それからスタートアップを経て、今LIGでWebディレクターをやっています。

岡澤伸也(以下、岡澤)さん:僕は大学卒業後上京して、ストリートダンサーとしてバイトしながら食いつないでいたときに、Webのデザインに興味を持ち始めました。専門学校を経て制作会社でフロントエンドエンジニアとして2年ほど仕事をし、現職に転職したという流れですね。

伊藤潤一(以下、伊藤)さん:前職がグラフィック系の広告会社でした。その会社がWeb制作をはじめるというタイミングでしたので、コーディングからデザインまで全部やらせてもらうというのを3年半ほど行いました。もっと本腰を入れてWebのことを学びたいと思っていた矢先、LIGに拾ってもらいました。

 

ーーLIGに入られた経緯は?

北川さん:知人の紹介で入りましたね。LIGブログのファンだったので、LIGに楽しそうだな、というイメージを持っていました。そこのチームの一員として活躍したいなと思って。

伊藤さん:そもそも様々なサイトを見ているなかで、LIGのデザイナーが手がけていたものが格好よくて。そちらを見て影響を受けたという部分がありますね。たまたまそれからお会いする機会があって、LIGに入るという流れです。

岡澤さん:僕も弊社が主催するお茶会で、エンジニアリングの方とお話する機会があって、面白そうだなと思って。

LIGの面白さは、点であって面でない

ーーWEB事業の受託制作はチーム性ということですが、どのような意図で集ったメンバーなのでしょうか?

北川さん:いくつかのチームに分かれて動いていて、表現にフォーカスするチーム、サービス開発をゴリゴリやりたいチームなど様々なチームで色々なメンバーが働いています。そのなかで僕たちは前者の表現強めのサイト制作を好むチームなんです。最近の仕事だと弊社の制作実績サイト『LIG WORKS』リニューアルですね。自分たちのやりたいこととLIGらしさが伝わるように制作しました。

ーー実績を拝見すると、「おもしろ系」ではなく、「かっこいい系」のコンテンツもたくさん手がけられているということを意外に感じられますね。ある意味、LIGの歴史でいう転換点なのかもしれないですね。

岡澤さん:そもそもLIG自体、LIGブログのイメージが強いので、突飛な仕事が多いのかと思われてしまうのですが、意外とそういう案件は少ないんです。

北川さん:名刺も「北川パーヤン」とふざけた名前ですからね。ふざけた人なのかなと思われることもあるんですが、進行スケジュールなど議論すると「あ、まじめな方なんだ」と驚かれることもあります(笑)。

伊藤さん:なので案件の色は多種多様ですね。包丁職人のサイトからANAのサイト「SORAMANI」まで、幅広くやっています。チームごとにやりたいこと・得意とすることが違うので、お問い合わせがあったときに、その案件をやりたいチームが手を挙げて担当する文化があります。もちろん「ダルシム×ヨガスクール」などの面白系案件もあります。

 

ーープロジェクトを推進していく上で心がけていることがあれば教えてください。

北川さん:ヒアリング時にどれだけ要件を把握するか。先方の思想を理解して、相手が望んでいることを汲み取るということに尽きます。会社の雰囲気や、担当者様の立ち位置などを把握するのも重要ですね。そして本当に自分たちのチームと一緒にやれそうか、方向性が合致しているのかをよく吟味していただくということ。一つの目標に向かって一緒にやっていくことが大事だと思うので、そこが合わなそうであれば、遠慮なく違うパートナーを選んでいただいてかまわないという風にも僕は伝えています。

岡澤さん:ヒアリングしてサイトマップをたてて予算を作るという作業にプラスして、受注前に予めサイトのイメージをクライアントも含めてサイト制作の関係者全員で共有できるようにしているというところでしょうかね。ヒアリング後に制作メンバーでどんな表現にするか話し合っています。

伊藤さん:そういう意味でもできるだけ、初回のヒアリングには僕も同席するようにしています。デザイナーがみる視点とディレクターが見る視点って違うので。クライアントが何を望んでいるか、デザイナー側の視点でも理解するようにしています。

北川さん:最近では、クライアントの前での僕対伊藤の議論も解禁していて(笑)。自分たちの人柄というか、手札を明かした上でおつきあいしていただけるかを判断していただいたほうが不一致を避けられると思っています。制作会社とクライアントがしっかりと同じ指針を持てれば、あとはガツガツ作っていくだけですね。

 

ーー手応えを感じた仕事・やりがいを感じることができた仕事があれば教えてください。

北川さん:「intelligent HOME」さんの仕事ですね。映像の企画・構成・キャスティングも映像制作会社とタッグを組んで、弊社主導でやらせてもらって。Web制作会社が主導することで、Web素材としての動画を細かく制作できました。クライアントの反応も上々で、表現をより良くする武器が出来たと感じました。

岡澤さん:アーティスト特設サイトを作った実績があるんですが、漫画アニメーション秒数とか細かいところの調整をアーティストご自身と実際に肩を並べて作ることができて。貴重な体験だったなと。ものづくりのこだわりを感じました。

北川さん:隣でコンマ秒単位で調整してたよね(笑)。

——自分たちが抱える当面の課題・次にチャレンジしたいことはなんですか?

北川さん:ありがたいことに多いと1日10件を超える様々な案件がLIGにくるのですが、僕たち自身がそれにすべて対応しきれていないというか。リソースの問題だったりスキルの問題だったり。でも本当はどれも実現したくて、取りこぼしたくないものばかりなんです。なので、そこを一緒になって、作っていける人が増えていけばいいなと思っています。

伊藤さん:オンラインアワードを受賞する機会もあるのですが、レベルの高い賞になるとまだ佳作止まりで。クライアントの意向に添うもの・ビジネスに貢献するものという前提は押さえつつさらに効果を押し上げる、デザイン的にも高度で格好いいものを手がけて、壁を越えていけたらいいなと思いますね。

ーーどんな人たちとチームになって活動していきたいですか?

岡澤さん:デザイン的思考を持つエンジニアがメンバーに欲しいですね。技巧的な表現が求められていくでしょうし、需要が高まっている領域だと思うので。ばりばり実力を発揮したいと思っているメンバーに来て頂けたらと思いますね。

北川さん:逆にデザイナーは「 “inter”に”action”しないとブラウザでやる意味ないでしょ!」ぐらいの方と働きたいですね。求めすぎですが、かつグラフィック・画作りが強いひと。

伊藤さん:社内でも異動が多く、「今、こういうことがやりたい」といった声に合わせてチーム作りをしてくれます。そこは遠慮なく発言・提案していける環境なので興味のある方は是非一度遊びに来てください。

PROFILE

株式会社LIG

ウェブサイトの制作会社として10年前に創業。「Life is Good ~わくわくを作りみんなを笑顔にする~」を企業理念にWeb制作/コンテンツ制作/ゲストハウス/コワーキングスペース/地方創生プロジェクトなど様々な事業を展開しています。

写真・HARUKO KINOSHITA  文・冨手公嘉 編集・BAUS編集部

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